- 車体構造：片運転台・5車体3台車
- 車輪配置：Bo'2'Bo'
- 軌間：1435[mm]
- 全長：30520[mm]
- 幅：2300[mm]
- 床高さ：300[mm]
- 架線電圧：DC750V
- 主電動機：4×100[kW]
- 空車重量：32[t]
- 車号：401-416
開業100周年記念ラッピングの407号を後方(運転台が無い側)から撮影
最終更新: 2008-9-28 作成: 2007-8-26
Combinoの営業運転を最初に開始した事業者はポツダム(Verkehrsbetrieb Potsdam GmbH)で，1998年10月22日のことでした。1996年に登場し各地を展示走行したメーカの試作車も，現在はポツダムで保存しています。事業者とは15年間の保守契約を結んでいます。また各車にCombinoを導入した都市の名前を付けており，404号が「広島」となっています。
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開業100周年記念ラッピングの407号を後方(運転台が無い側)から撮影 |
アウグスブルグ(Stadtwerke Augsburg Verkehrsgesellschaft mbH)は，7車体で8つの乗降口がある長大な車両のため，監視カメラで安全性を高めています。また自動列車制御装置(ZUB)も装備し，LEDによる行先や停留所の表示器を設けています。1mゲージ車両ですが，通路幅は750mmを確保しています。
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フライブルグ(Freiburger Verkehrs AG)には，BasicとAdvancedの2形式があります。現車を確認するとAdvancedはフロントマスクの形が大きく異なるほか，トラクションコンテナや内装カバー，座席も異なっていました。フライブルグの特徴としては前面上部の系統番号表示器があげられます。2両目の両開き扉には車椅子用のスロープを装備しています。整備時には4,5両目を切り離せるようにしています。またAdvancedでは客室に空調設備と監視カメラを追加しています。車体強度問題が発見された272号はメーカへ返却されました。
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広島(広島電鉄株式会社)は，ドイツ以外の国でCombinoを採用したはじめての事業者です。特別仕様としては，車体幅や左側通行に適合したFRPの運転台モジュール，客室の冷暖房設備，広島の運賃収受システムに適合した片開き扉と関係機器の設備があげられます。このほか通路幅を800mm確保していること，信号システムに対応したパンタグラフの配置，折畳み式の車椅子用スロープなどの装備があります。広島用の設計，デザイン，機器取付はアルナ工機が行っています。GPSとパケット通信網を利用した位置情報システムに対応し，インターネットを通じて運行状況を提供しています。車両の愛称はご存知のとおり「グリーンムーバー」です。
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ノルトハウゼン(Stadtwerke Nordhausen Verkehrs- und Stadtreinigungsbetrieb GmbH)は，わずか10編成のうち，BasicとAdvancedとDuoの3形式があり，またAdvancedは片運と両運の2種類があります。急勾配に対応して全輪駆動となっています。
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Duoは，蒸気機関車が現役で走る非電化のハルツ狭軌鉄道へ乗り入れるため，ディーゼル発電システムを装備したディーゼルハイブリッド車両です。
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201号車の中間車にあるエンジンルーム |
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ハルツ狭軌鉄道Ilfeid駅での8713列車と8920列車(蒸気)の交換 |
エアフルト(Erfurter Verkehrsbetriebe AG)は，3車体車両と5車体車両のタイプがあり，最初に製造した5車体車両の7編成分以外はAdvancedとなっています。連結器を装備し，メインルートの3号線には5車体車両と3車体車両の連結運転が見られるほか，6号線では3車体車両同士の連結運転を行うことがあります。また，3車体車両はノルトハウゼンと異なり全輪駆動ではなく片側の台車が非動力となっています。
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5車体と3車体車両の連結部 |
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2007年夏の時点でAdvancedの一部は車体補強工事が完了し，車内からは斜めに追加された柱を見ることができます。なお，ステンレス無塗装の手すりと車内の配色は，エアフルト特有の仕様によるものです。 |
バーゼル(Basler Verkehrs-Betriebe)は，連接部を設計変更し11.8mの曲線半径に対応していこと，(標準は15m)。信号制御システムに対応するため，パンタグラフを先頭モジュールに移設しているという特徴があります。客室空調装置と車椅子用スロープも設けています。
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Combinoの車体を担当したデュワグ社の地元であったデュッセルドルフ(Rheinische Bahngesellschaft AG)では，独自の車体構成としています。車端の車体は，運転台モジュールと駆動台車モジュールを接続したものではなく，中間車体モジュールを連接部を設けずに運転台モジュールに直接接続し，運転台の下に小径車輪付き2軸ボギー付随台車を設けています。運転台背後に車輪がないため出入口を広くすることができます。この構成は，試作車では存在した2輪EEF台車付き車端モジュール車体の発展形と考えています。車体組立はBasicと同等のボルト締めの車体ですが，車体の側面を傾斜させて上端を絞り込んでおり，車端にはエネルギー吸収素材を使った衝撃緩衝器を設けています。電機品も他の車両と異なり，地元のKiepe社のものを採用しています。車両の愛称は「Silberpfeil(銀の矢)」です。
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NF8Uは2006年に登場した車両で，車体組立をボルト締めから溶接へ変更しています。片運転台にも関わらず車側面の両側に扉があるのは，将来は背中合わせに連結して地下線で使用することを想定しているためです。車両の愛称は「Silberpfeil II」です。
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メルボルンには，3車体車両のD1クラスと5車体車両のD2クラスの2車種があります。唯一2.65m車体幅を持つ車両です。 また，高性能空調装置と車内表示装置，十分な車イス，ベビーカー用スペースを備えています。 Commbinoはメルボルンの公営交通の民営化を請け負った2社のうちのNational Express Groupが運営するM>Tramが導入しました。しかし2004年4月にM>Tramが撤退したため，もう一方のYarra Tramsが引き継ぎ，塗装を変更しました。またYarra TramsではアルストームのCITADISを導入していたのでライバルメーカの車両同士が同じ事業者で運行する状況となりました。
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アムステルダム(GemeenteVervoerBedrijf Amsterdam)は最初に95編成つぎに60編成と最大の規模となりました。このうち4編成を両運転台としています。 アムステルダムには多くの運河があり極端な角度で傾斜を渡るため，プロトタイプ車で試験を繰り返し改良して克服しました。 特殊仕様として屋根上の空調設備にはヒータを組み込んでいます。また防犯対策として，落書き対策を行ったシートおよび壁面パネルを採用し，窓ガラスにはスクラッチ耐性のあるフイルムを装備し，CCTVを設けています。乗客サービスとして，全ての座席の手すりには停車ボタンを設けており，マルチメディア対応の車内表示器を設置しています。保安システムとして，運行記録用のブラックボックスを設けているほか，2131-2151と2201-2204は26号線の海底トンネル区間に対応したATP列車停止装置を設けています。
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アムステルダムでは運転台を新規設計しただけでなく，片運転台の車両では4車体目のモジュールに車掌室を設けているのが特徴です。この設備はオランダのARBO規定に準拠しています。また乗務員のいない扉には乗車できないようバーを設けています。また2車体目のモジュールの扉は2箇所あるのに対し4車体目は1箇所しかなく，車体長も短くなっています。この結果5車体でありながら全長30m以下となっています。 |
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5号線は高速トラム51号線と一部区間を共用しています。快速トラム区間の島式ホームや折り返しに対応するため両運転台としており，また車掌室とバーは設けていません。画像は片運転台車両では後部となる5車体目を先頭にしています。なお余談となりますが高速トラムは第3軌条集電のため，51号線用車両は共用区間の手前のZuid駅でパンタグラフを上げ架線集電に切り替えて乗り入れしています。また，共用区間は高速トラム用の高床ホームと路面電車用の低床ホームが並び，かつての宮島線を思い起こさせます。
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ベルン(Stadtische Verkehrsbetriebe Bern)は前照灯まわりに特徴がある独自の前頭部としています。パンタグラフはポイント制御のため先頭部から7000mmの位置に取り付けています。 また，救助器がロックフェンダーとなっていること，電動引き出し式のスロープを設けているといった特徴もあります。 ベルンでは新たに7車体Be 8/8型を2009年8月末から2010年にかけて21編成導入することを2007年7月11日に公表しています。
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ウルム(Stadtwerke Ulm Verkehr GmbH)は，8編成ですが，営業の全車両をコンビーノで置換え，ドイツでは，イエナについで全ての営業車が低床車で運行する事業者となりました。客室空調装置や監視カメラ，車椅子用スロープを設けています。運転台モジュールは，車体幅が同じアムステルダムと同じデザインとなっています。
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各車には公募により「アルベルト・アインシュタイン」や「ゾフィー・ショル」など，ウルムにゆかりのある人物の名がつけられています。 |
ポズナン(Miejskie Przedsiebiorstwo Komunikacyjne w Poznaniu SP. z o.o.)は東ヨーロッパで初めてコンビーノを採用した事業者となりました。標準的なオープンアーキテクチャを採用した旅客案内システムと，霧に対応した尾灯が特徴です。
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